吉祥寺を離れた理由
私は吉祥寺が大好きです。
東京の西側に生まれたので、成長して自分で買い物に行くようになってからはもっぱら吉祥寺へ足を運んでいました。
大人になって、一人暮らしをする事になった時も「絶対に吉祥寺!」と最初から決めていました。
いざ一人暮らし、そして今のパートナーと一緒に暮らし始めたのも吉祥寺です。
何故そんな吉祥寺を離れたのか。
それは、私の「価値観」と「生活スタイル」が変わったからです。
吉祥寺に住んでいた理由
吉祥寺は素晴らしい街です。
新宿や渋谷のように賑やかすぎず、大きなお店から小さなお店まで、たくさんのお店が日々目まぐるしく入れ替わっています。
若者にも人気のエリアで、井の頭公園があるせいか若くてオシャレなファミリーも非常に多く、街の雰囲気もとても良いです。
魅力的なお店がたくさんあって、でも気取りすぎず、まさに自分の生活に「ちょうど良くフィットする街」でした。
価値観
ある時、吉祥寺でも人気のカフェに行きました。
雑誌にもたくさん載っている有名なカフェです。
カフェラテとワッフルを注文したのですが、まず到着したカフェラテがぬるい。
アツアツが好き、と言う訳ではありませんがミルクちゃんとあっためた?と聞きたい程ぬるい。
そしてワッフルを食べてまたビックリ。なんと生焼け。
もっちり触感とかではなく明らかに生焼け。
お客さんの多い忙しいお店なので、提供を急ぐあまりにこうなってしまったのだと思いますが、正直言ってお金を取るレベルではありませんでした。
それは良いのですが(良くないけど)、こんなお店でも休日にはたくさんの人が並んでいつも行列ができています。
その行列を見て思います。
「もっと美味しい店、他にたくさんあるのになあ…」
だんだん、こういう経験(と、私が感じる事)が多くなりました。
店構えがオシャレで店員さんもオシャレ、でも味は…だったり、これでこの値段!?と思うほど高かったり。
でもそう言うお店が大人気で、連日たくさんの人が集まっています。
「なんだかなあ」と、思いはじめました。
雑誌に載っているようなお店からは足が遠のいて行きました。
自然と、安くて美味しい居酒屋さんや、昔からある美味しい中華屋さんなどに行く事が増えました。
徐々にこじゃれたお店は倦厭するようになり、前は新しいお店が出来たら積極的に行っていたのですが新しくできる店は同じようなタイプが多く…お店を開拓する機会も減っていきました。
「あれ?ひょっとして、今の私って吉祥寺とフィットしてない?」
と、初めて気づきました。
これが最初に「吉祥寺を離れようかな」と思ったきっかけです。
自分でも気付かないうちに、いつの間にか私の中で価値観が変わっていました。
このタイプのお店のメリット(オシャレだったり、雰囲気が良かったり)に前ほど魅力を感じなくなり、その反面デメリット(味や価格)を重視するようになっていたのです。
生活スタイル
それに気づいてから、改めて今の生活を振り返ってみました。
洋服はデパートではなく、ユニクロやH&Mで買う事が増えました。
雑貨や家電も、家電量販店や実店舗ではなくネットで買う事が増えました。
大好きだったデパートや服屋さん、雑貨屋さん、最後に行ったのっていつだっけ…?
吉祥寺に住む一番の楽しみであったお店回りも全然していない事に気づきました。
じゃあ、吉祥寺に住むメリットって、なんだろう?
吉祥寺は人気の街ゆえに、家賃が高いです。
駅周りはお店がたくさんある為、物件も駅から近い所が少なく、特に2人暮らしで広いスペースが必要となると物件はさらに限られ…。
実際に住んでいた部屋も、駅から徒歩15分でした。
今までは、デメリット(家賃が高い、駅から遠い)を上回るメリット(お店回りができる)がありました。
しかし、今の生活スタイルにこのメリットは全然生かされていない。
メリットが失われると、残るのはデメリットのみです。
「吉祥寺を離れよう」
そう決意しました。
(長年親しんだ吉祥寺を離れるのは少し勇気がいりましたが…)
吉祥寺が嫌いになった訳ではありません。
今でも良い街だと思いますし、数年後にまた戻ってくるかもしれません。
ただ「今の自分にフィットしていないな」と思いました。
数年経てば、人の考え方も変わります。
「自分はこんな人」「自分はこんなものが好き」と決めつけず、その時その時に自分に合った街を選択する事が、一番楽しく暮らせるコツなのかなと、今は思っています。
今の生活スタイルに合った街って、どんな街だろう?
そして、私の新しい住まい探しが始まりました。
関連記事
関連記事はありませんでした
- PREV
- データで見る:新小岩の犯罪発生率は実は低い
- NEXT
- 新小岩の完全禁煙の店リスト